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ヘアハイムのマイスタージンガー


 もう一つ鑑賞したのはヘアハイム演出のマイスタージンガーです。おもちゃ箱の引き出し開けたように小さい人が活躍するファンタジックな世界を描き出すのはさすがヘアハイムですね。童話の世界でハンス・ザックスをはじめ登場人物も子どものような感じであたふたしているのは見ている方も楽しいですね。伝統的な演出もいいけれど、マイスター達の新しい世界を切り開いてくれた感じがします。第2幕で徒弟達が幕を開けるシーンも素敵ですね。恣意的なヘンな解釈が入っていないのも好感が持てました。
 歌手はザックスのミヒャエル・フォレとポグナーのゲオルク・ツェッペンフェルトが良かったと思います。ベックメッサーのマルクス・ヴェルバも演技だけではなく、性格的な歌唱も上手く文句の付けようがありません。それに比べエヴァのアンナ・ガブラーはグラインドボーンの時と同じく声に魅力はないし、一本調子の歌でガッカリさせられました。アンネッテ・ダッシュちゃん歌ってくれないかな。でも、このときはバイロイトだからダメですね。ロベルト・ザッカは歌い方も風貌も年寄り臭くヴァルターらしくありません。
 ガッティの指揮ももうちょっと堂々としたフレーズで振ってくれればと思うのは、ドイツの指揮者ばかり聴いているせいでしょうか。でも演出が秀逸でバイロイトとは異なり、とても楽しめたマイスタージンガーででした。でもこれではザルツブルグ音楽祭も赤字になりますよね。
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グラインドボーン音楽祭2011のマイスタージンガーMasterpiece of Meistersinger(16)


ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』
 ハンス・ザックス:ジェラルド・フィンリー
 ファイト・ポーグナー:アラステア・マイルズ
 ジクストゥス・ベックメッサー:ヨハネス・マルティン・クレンツレ
 ヴァルター・フォン・シュトルツィング:マルコ・イェンチュ
 ダーヴィット:トピ・レティプー
 エーファ:アンナ・ゲイブラー
 マグダレーネ:ミヒャエラ・ゼリンガー、他
 グラインドボーン合唱団
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 ヴラディーミル・ユロフスキー(指揮)

 演出:デイヴィッド・マクヴィカー
 収録時期:2011年6月
 収録場所:イギリス、グラインドボーン歌劇場(ライヴ)

 これが一番新しい「マイスタージンガー」です。デイヴィッド・マクヴィカーは舞台を19世紀のはじめにおき伝統に則りながらも新鮮な舞台を展開します。モーティマーによる舞台もなかなか凝っていて見応えがあります。ただ、常設のオペラ・ハウスではないので、最後まで大道具や書き割りが変わらないのは致し方ありません。ユロフスキーの指揮も舞台に合わせてとても軽くしなやかで、昔のワーグナーファンにはもう一つかもしれませんが、ブッファ的な一面から考えるとかえって新鮮かもしれません。歌手はザックスのジェラルド・フィンリーとベックメッサーのヨハネス・マルティン・クレンツレの掛け合いがとてもおもしろいですね。あまり声が重くなく、モーツァルトを彷彿させるような歌いぶりです。動きも多くて楽しめますが歌手は大変ですね。ヴァルターのマルコ・イェンチュやエーファのアンナ・ゲイブラーも若くひたむきな声で好感が持てました。やはり恋人同士は若くなくてはね。
 ということで多くのマイスタージンガーを見たり聞いたりしてきました。音楽的には「トリスタン」の半音階上行音形などの影響が見られますが、第2幕の終盤、変奏を中心としたドタバタ喜劇は当時のオペラ・ブッファの常套手段でしたし、ヴァルターの「バラ色に輝く朝ぼらけ」で始まる懸賞歌はA-A-B(シュトルレン-シュトルレン-アップデザンク)という当時の様式を踏襲した作りになっており、それが他の楽劇にはない安定感をもたらしているのだと思います。

カタリーナ・ワーグナー演出の「マイスタージンガー」 Masterpiece of Meistersinger(15)


・ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
 ハンス・ザックス:フランツ・ハヴラタ
 フェイト・ポーグナー:アルトゥール・コルン
 ジクストゥス・ベックメッサー:ミヒャエル・フォレ
 ヴァルター・フォン・シュトルツィング:クラウス・フロリアン・フォークト
 ダヴィット:ノルベルト・エルンスト
 エヴァ:ミヒャエラ・カウネ
 マクダレーネ:カローラ・グーバー
 バイロイト祝祭合唱団(合唱指揮:エベルハルト・フリードリヒ)
 バイロイト祝祭管弦楽団
 セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)
 演出:カタリーナ・ワーグナー
 物議を醸したカタリーナ・ワーグナーの「マイスタージンガー」です。物語が進むにつれ明るくなり、最後は大団円を迎える「マイスタージンガー」なのに、だんだん暗く最後は落ち込むような演出は異色ですね。やはり舞台も演出も音楽を引き立てるようなものでなければいけないと思います。ペグニッツ川で人々が集まるシーンではワーグナーやベートーベンの「顔」が踊っていて異様な感触で気分が悪かったです。セバスティアン・ヴァイグレはスタイリッシュで好きな指揮者なのですが、やはり演出に影響され、ちょっと精彩がありません。歌手陣も普通の出来ですが、唯一、クラウス・フロリアン・フォークトのヴァルターは明るく素晴らしい声で聴かせましたね。たぶん、二度と見ない「マイスタージンガー」でした。

ティーレマンの「マイスタージンガー」Masterpiece of Meistersinger(14)


ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
 ファルク・シュトゥルックマン(ハンス・ザックス)
 アドリアン・エレード(ベックメッサー)
 アイン・アンガース( ポーグナー)
 リカルダ・ベルメート( エファ)
 ヨハン・ボータ(ヴァルター・フォン・シュトルツィング)
 ミヒャエル・シャーデ( ダーフィット)、他
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
 クリスティアン・ティーレマン(指揮)
 演出:オットー・シェンク

 収録時期:2008年1月
 収録場所:ウィーン国立歌劇場(ライヴ)

 ウィーン国立歌劇場のDVDは初めてですね。ワーグナー指揮者として今一番人気のティーレマンの演奏です。どっしりした重々しい演奏とオーケストラをあおるようなダイナミックさは彼の特徴ですが、徒弟たちの活躍を中心に喜劇としてのコミカルさと歌手に負担をかけているような指揮ぶりは「マイスタージンガー」としてはどうかなと思います。ファルク・シュトゥルックマンのザックスは堂々として素晴らしいですし、アドリアン・エレードのベックメッサーも芸達者で聴かせますね。親方たちのアンサンブルもはまっています。ヨハン・ボータはイタリア・オペラからワーグナーまで何でもこなしますがその体格には似ない美声で聴かせますね。ただヴァルターとしてはちょっとキンキンしたところがあってもう少し軽く落ち着いた歌唱が好ましいと思いました。エファのリカルダ・ベルメートはオーケストラや他の歌手に負けない声でと思ってか、かなり無理をして押し出すような声で魅力はありません。もっと自然に歌った方が若いエファらしいと思いました。オットー・シェンクの演出は伝統的なもので見やすいですね。ただ、カメラワークが単調なのでMetのように普段見ることが出来ないような角度で撮影してほしいと思いました。

レヴァインのマイスタージンガー Masterpiece of Meistersinger(13)



ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
ハンス・ザックス:ジェイムズ・モリス
ヴァルター・フォン・シュトルツィング:ベン・ヘプナー
ジクストゥス・ベックメッサー:トマス・アレン
ダヴィッド:マシュー・ポレンザーニ
エヴァ:カリタ・マッティラ
マグダレーネ:ジル・グローヴ
ファイト・ポーグナー:ルネ・パーペ

合唱:メトロポリタン歌劇場合唱団
オーケストラ:メトロポリタン歌劇場管弦楽団
指揮:ジェイムズ・レヴァイン

演出:オットー・シェンク
舞台美術:ギュンター・シュナイダー=ジームセン
衣装:ロルフ・ランゲンファース
照明:ジル・ウェクスラー

収録:2001年12月8日、メトロポリタン歌劇場

 これを聴くとやはりレヴァインって上手いなあと思います。長大で様々な要素のあるこのオペラを飽きさせずに終幕まで持って行ける構成力と、落ち着いていながら第2幕のブッファ的な愉快な音楽、終盤の大団円の迫力などただ百戦錬磨というだけではなく、彼の芸術性は素晴らしいと思います。歌手もメトロポリタンならではで一流歌手がそろっています。ハンス・ザックスのジェイムズ・モリスはベテランで堂々とした歌唱は素晴らしいのですが、やや一本調子かな。私的にはiの発音が気になります。ルネ・パーペのポーグナーは素敵ですね。ヴァルターのベン・ヘプナーも格好はともかく、歌唱はヴァルターにふさわしく懸賞歌も明るい声で聴かせますね。エヴァのカリタ・マッティラもちょっとおばさんですがなかなかいいですよ。もう少し歌に膨らみがほしいところです。最近、活躍しているポレンザーニがダヴィッドを歌っています。やはり感心したのはベックメッサーのトマス・アレンですね。ドン・ジョヴァンニで活躍したベテランが性格的なベックメッサーを見事に演じきっています。出が早かったところがありましたし、声も全盛期ほどではありませんが、歌や演技を含めその存在感は圧倒的でした。アレンを聴くだけでもこの演奏の価値は十分だと思います。シュナイダー=ジームセンの美しい舞台とオットー・シェンクの伝統的な演出はオペラ・ファンを中世のニュルンベルクの町に誘ってくれることでしょう。
プロフィール

dawa7761

Author:dawa7761
オペラをこよなく愛する者です。
すばらしいリリコ・スピントであるOksana Dykaちゃんのファンです。
東の果ての国から応援しています。

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