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ショルティのマイスタージンガー Masterpiece of Meistersinger(5)


ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』
 ハンス・ザックス:ノーマン・ベイリー(Bs)
 ヴァルター:ルネ・コロ(T)
 ベックメッサー:ベルント・ヴァイクル(Br)
 エーファ:ハンネローレ・ボーデ(S)
 ポーグナー:クルト・モル(Bs)
 ダヴィット:アドルフ・ダッラポッツァ(T)
 マグダレーネ:ユリア・ハマリ(Ms)、他
 ウィーン国立歌劇場合唱団
 合唱指揮:ノルベルト・バラッチュ
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:サー・ゲオルグ・ショルティ

 1975年録音のショルティの旧盤です。いつもはインテンポなショルティがゆったりしたリズムで音楽を作っています。ウィーン・フィルも豊かな表情でMeistersingerの美しい音楽を奏でていますが、問題は歌手陣です。有名な歌手を集めていますが舞台経験がどれほどあるのかは微妙ですね。最悪はザックスのノーマン・ベイリーです。ピッチが安定せず、ヴィヴラートというよりも声が震えていて、迫力もなく全く魅力がありません。DECCAなのでイギリスの歌手を使いたいのは分かりますが、主役がこれではどうしようもありません。ヴァルターのルネ・コロは素晴らしく歌い、ベックメッサーのベルント・ヴァイクル、ポーグナーのクルト・モルも芸達者なのにもったいないですね。女声陣も声の強さが足りません。エーファのハンネローレ・ボーデはこの役をバイロイトでも歌っているのですが、男性陣に押されているようでは歌合戦の直前の魅力的な五重唱が生きてこないのです。ウィーン・フィルはさすがこのオペラをよく知っていて、滑らかで豊かな音楽を奏でています。最大の問題はDECCAのスタッフでしょう。カルショウならもっと有能な歌手を集めたと思いますし、音の広がりはあるのですがDECCA特有の強い音が出ていないのはやはりゴードン・パリーがいないせいでしょう。音の中心ポイントが定まっておらず、マイクセッティングの悪さも耳につきます。ショルティが再録音を目指したのもうなずけますね。
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これしかなかったマイスタージンガー Masterpiece of Meistersinger(4)


ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』
 ザックス:オットー・ヴィーナー(バス)
 ポーグナー:ハンス・ホッター(バス)
 ヴァルター:ジェス・トーマス(テノール)
 エヴァ:クレア・ワトソン(ソプラノ)
 ダヴィット:フリードリッヒ・レンツ(テノール)
 マグダレーネ:リリアン・ベニングセン(アルト)
 ベックメッサー:ベンノ・クッシェ(バス)
 フォーゲルゲザング:デイヴィッド・ソー(テノール)
 コートナー:ヨーゼフ・メッテルニヒ(バス)
 ナハティガル:カール・ホッペ(バス)、他
 バイエルン国立歌劇場合唱団(合唱指揮:ヴォルフガング・バウムガルト)
 バイエルン国立歌劇場管弦楽団
 ヨーゼフ・カイルベルト(指揮)
 録音時期:1963年11月23日
 録音場所:バイエルン国立歌劇場
 
 ここから時代を追って聴いていきましょう。「マイスタージンガー」はその祝祭的な性格から「フィデリオ」「アイーダ」と並んでオペラ・ハウスのこけら落としとして上演されることが多いようです。この演奏は1963年にバイエルン国立歌劇場再建記念公演として行われたものです。昔はステレオの「マイスタージンガー」はこれしかありませんでした。が、DGGのバイロイト公演の録音とは違い放送用の録音のような乾いた音質です。カイルベルトの指揮は朴訥なもので、このような演奏が、当時の「マイスタージンガー」のスタンダードかもしれませんが、もう一つ魅力がありません。歌手も有名な人ばかりですがヴァルターのジェス・トーマスはやや本調子ではないようです。best-conditionで臨めないところがLIVEのつらさでしょう。問題はザックスのオットー・ヴィーナーとポーグナーのハンス・ホッターですヴィーナーのモゴモゴとした歌い方は理性的なザックスにはふさわしくありませんし、ハンス・ホッターは神のように言う方もいらっしゃいますが、あの鼻にかかった歌い方は私は苦手です。それよりも二人の声質が似通っているのが面白くありません。ただ、クレア・ワトソンのエヴァだけが清潔な歌い方で好感が持てます。ということで全体的に今ひとつの「マイスタージンガー」でした。

フィッシャー=ディースカウのマイスタージンガー Masterpiece of Meistersinger(3)



ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』
 ハンス・ザックス:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
 ヴァルター・フォン・シュトルツリング:プラシド・ドミンゴ
 エーファ:カタリーナ・リゲンツァ
 マグダレーナ:クリスタ・ルードヴィヒ
 ダーフィト:ホルスト・R.ラウベンタール
 べックメッサー:ローランド・ヘルマン
 コートナー:ゲルト・フェルトホフ
 ポーグナー:ペーター・ラガー、他
 ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団&合唱団
 オイゲン・ヨッフム(指揮)

 この配役を見ればワグネリアンでなくても是非聴きたくなりますよね。当時、全盛を極めたベルリン・ドイツ・オペラの総力を挙げた録音です、が、これが全く魅力のない演奏となりました。たぶんプロデューサーと録音スタッフの問題だと思うのですが、オンマイクで歌曲を歌うような演奏スタイルでマイスタージンガーが持つ豊かな響きや名歌手達が歌う音圧が感じられません。フィッシャー=ディースカウのザックスは彼の最後の役柄です。やはり、ドイツのバリトンの究極の目標はさまざまな表情や表現が要求されるザックスでしょう。技巧や表情の付け方は素晴らしいのですが、やはり声の衰えは隠せません。カタリーナ・リゲンツァはお気に入りのソプラノで、ベルリン・ドイツ・オペラで来日した時の「魔弾の射手」のアガーテは素晴らしかったですが、ここでは押さえた歌い方で本来の持ち味が出ていません。これはドミンゴのヴァルターについても同じことがいえます。
 オイゲン・ヨッフムは最近見直されていますがここでは伴奏に徹しているような演奏でワーグナー指揮者として真の強い指揮をしていません。特にブッファ的で変奏を中心とした第2幕の終盤は聴き所の一つですが面白みのないものになっています。ベルリン・ドイツ・オペラのオーケストラも当時の音楽監督のマゼールの時と違って精彩がありません。唯一、合唱団は素晴らしいですね。と言うことで一度聴いてお蔵入りになった演奏です。

カラヤンのマイスタージンガー Masterpiece of Meistersinger(2)


ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
 ハンス・ザックス:テオ・アダム
 フェイト・ポーグナー:カール・リッダーブッシュ
 クンツ・フォーゲルゲザンク:エーベルハルト・ビュヒナー
 コンラート・ナハティガル:ホルスト・ルウノウ
 シクストゥス・ベックメッサー・・・ジェレイント・エヴァンス
 フリッツ・コートナー:ゾルタン・ケレメン
 バルタザール・ツォルン:ハンス=ヨアヒム・ロッチュ
 ウルリヒ・アイスリンガー:ペーター・ビンズツゥス
 アウグスティン・モーザー:ホルスト・ヒースターマン
 ヘルマン・オルテル:ヘルマン・クリスティアン・ポルスター
 ハンス・シュヴァルツ:ハインツ・レーエ
 ハンス・フォルツ:ジークフリート・フォーゲル
 ヴァルター・フォン・シュトルツリング:ルネ・コロ
 ダーフィト:ペーター・シュライアー
 エーファ:ヘレン・ドナート
 マグダレーナ:ルート・ヘッセ
 夜警:クルト・モル
 ドレスデン国立歌劇場合唱団
 ライプツィヒ放送合唱団
 シュターツカペレ・ドレスデン
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)

 録音時期:1970年
 録音場所:ドレスデン、ルカ教会
 録音方式:ステレオ(セッション)

 これも素晴らしい「マイスタージンガー」です。カラヤンは従来の中世を思わせる素朴な演奏から、洗練された美しいメロディを持つこのオペラに明るさと洗練を持ち込みました。その美しいリリシズムにあふれた音楽はこのオペラの魅力を浮き立たせています。ま、それが固陋なワグネリアンにとっては耐えられないことかもしれません。もともとバルビローリが指揮する予定だったそうですが、代役のカラヤンが乗り込んで二ヶ月にわたって取り組んだセッション録音で(今では考えられません)そのカラヤンの意図が十分反映したものになっています。歌手も東西から最高のメンバーが集められました。テオ・アダムのザックスは素晴らしいのですがカラヤンのテンポに合わせているため先のバイロイトよりも少し窮屈そうです。リッダーブッシュのポーグナーは慣れてきたせいか堂々たる歌いぶりですね。テノール陣は最高です。ペーター・シュライアーのダヴィッドは当たり役だけに第一幕の長丁場も聴かせてくれます。ルネ・コローのヴァルターはカラヤンが「君のためならどんなオペラ・ハウスにでも推薦するよ」と言わしめたくらい明るい伸びやかな声で「バラ色に輝く朝ぼらけ・・・」で有名な「懸賞歌」を歌います。さすがにエーファのヘレン・ドナートは弱いですね。デルネッシュやヤノヴィッツを使えなかったのかしら。
 問題はやはりベックメッサーを歌ったジェレイント・エヴァンスですイギリスでは有名なバリトンですがその嫌らしく下品な歌いぶりには辟易してしまいます。ワーグナーのト書きにもそのあたりの注意書きがあったはずですが、この歌手陣の中では異質ですね。EMIだからイギリスの歌手を使わねばならないことも分かりますが・・・。オーケストラもやはりベルリン・フィルを使って欲しかった。ドレスデンのオーケストラもいいですが、その合奏力の差は歴然です。合唱も当時、最強のベルリン・ドイツ・オペラを使って欲しかったと言えば欲張りでしょうか。カラヤンとドレスデンはこれが最初で最後の録音となりました。でも先のバイロイト盤とザックス、ポーグナー、夜警のバス・バリトン陣が同じって面白いですね。

初めてのマイスタージンガー Masterpiece of Meistersinger(1)


ワーグナー:歌劇『ニュールンベルグのマイスタージンガー』
 テオ・アダム(ザックス)
 ワルデマール・クメント(ワルター)
 ギネス・ジョーンズ(エファ)
 トーマス・ヘムズリー(ベックメッサー)
 カール・リッダーブッシュ(Bs ポーグナー)
 ゲルト・ニーンシュテット(Bs コートナー)
 セバスチァン・ファイエルジンガー(フォーゲルゲザング)
 ディーター・ズレンベック(ナハティガル)
 ギュンター・トレプトウ(ツォルン)
 エーリッヒ・クラウス(アイスリンガー)
 ウィリアム・ジョーンズ(モーザー)
 ハインツ・フェルトホフ(オルテル)
 フリッツ・リンケ(シュワルツ)
 ハンス・フランツェン(フォルツ)
 ジャニス・マーティン(マグダレーネ)
 ヘルミン・エッサー(ダーヴィット)
バイロイト音楽祭管弦楽団&合唱団
指揮:カール・ベーム

 以前にも触れましたが、私が初めて聴いたワーグナーがこの演奏でした。その何日か前、FM放送でザルツブルグ音楽祭の「フィデリオ」を聴いてカール・ベームについてはじめて知り、ちょうどマイスタージンガー100年祭の演奏を放送するというアナウンスで「聴いてみようか」と思い立った演奏です。劇の筋も音楽も全く知らない子どもをワグネリアンに引きずり込んだということからも名演の誉れ高いものです。カール・ベームの指揮はがっちりとした揺るぎない構成で対位法的な記述の多いこの曲を各声部のバランスを取りながらまるで一筆で描ききったような演奏です。前奏からハ長調という調性の低い曲でありながらとてもすっきりした、喜劇的な明るい印象を与えています。歌手もテオアダムのザックスはこれが初役でしたが少し高い声で若々しく堂々と歌っておりザックスの多面的な歌を余すところなく表現しています。ワルデマール・クメントはモーツァルト歌いとして有名ですが力強い声でザックスに一歩もひけを取りません。素晴らしいのはエファ役のギネス・ジョーンズです。美しく力強い声は終盤のザックスとの対話でその存在感を明らかにします。これで彼女のファンになってしまいました。トーマス・ヘムズリーのベックメッサーも下品に落ちることなく端正に歌っており好感が持たれます。カール・リッダーブッシュの ポーグナーもザックスと声質が異なり朗々とした声で聴きやすく素晴らしいですね。何度も聞き直したのは夜警のクルト・モルです。深々と滋味にあふれた声でそれからの活躍が予感されました。ただ残念なのはヘルミン・エッサーのダーヴィットでそのうなるような声は古いスタイルというだけではなく、この歌手の中では異質に聞こえました。オーケストラはこの年は東ドイツから許可が下りず、バイエルンのオーケストラがが中心となって構成されていますので、その明るい音色はこのオペラにふさわしいものになっています、合唱も素晴らしい。ピッツが指導した合唱団の実力は最初の聖カタリーナ協会のコラールからその威力を発揮します。一方の主役がザックスならもう一方は徒弟達の合唱なので、このオペラにおける合唱の素晴らしさはぬきんでています。私にとって初めてのワーグナー体験であると同時に、永遠のスタンダードであるのがこの演奏です。

オクサナ・ディカ(Oksana Dyka)ちゃんご出産おめでとうございます。


 私がBlogを休んでいた間に、3月、オクサナ・ディカ(Oksana Dyka)ちゃんが2人の女の子をご出産されたそうです。おめでとうございます。ターニャちゃんとリダちゃんだそうですが、これで3人のお母さんですね。LAオペラのcho-cho-sanのときにお腹が大きくて心配していたのですが、一安心です。宗教的な考えもあるのでしょうが、東欧やロシアのオペラ歌手の方々は、仕事だけではなく、しっかりと家庭を作り、子育てもなさるのは本当に素晴らしいと思います。子育ても頑張ってくださいね。そしてオペラも頑張ってこれからも素敵な歌を聴かせてくださいね。

レオンタイン・プライスLeontyne Price 私の愛したリリコ・スピント


 まごうかたなき20世紀を代表するリリコ・スピントです。マリア・カラス、レナータ・テバルディ、レオンタイン・プライス、モンセラ・カバリエ・ガリーナ・ヴィシネフスカヤの5人は20世紀の最高のリリコ・スピントとして多くの人がコメントされていますので、私のような者がとやかく言うことはありません。その声、表現力、プレゼンス、どれをとっても素晴らしいのですが、特にレオンタイン・プライスLeontyne Priceの艶やかで伸びのある声はオペラ歌手として素晴らしいと思います。カラヤンがアメリカでのオーディションで抜擢したのもうなずけますね。評論家によっては(黒人=ハスキー)と図式化して考える人もいますが、彼女の場合、そのようなことは微塵も感じられません。その知的な歌唱はとても好きでした。特にカラヤンとの「トスカ」は絶品ですね。
プロフィール

dawa7761

Author:dawa7761
オペラをこよなく愛する者です。
すばらしいリリコ・スピントであるOksana Dykaちゃんのファンです。
東の果ての国から応援しています。

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